「フグさばくのだったら、 俺多分東京で一番うまいよ!」 「修行したんですか?」 「もちろん。 18歳のときから、 下関で名人と呼ばれる人について。」 「じゃあ、修行で学んだ教訓を教えてください。」 「そうね。 技術を教えてもらうときは、 瞬きをしちゃいけない...
俺よ、俺が交通事故にあったから。
「ご家族と一緒に暮らしてるんですか?」 「ううん。 バツイチ、バツイチ。」 「いつバツイチに?」 「何年か前。 俺よ、俺が交通事故にあったから。 バスでばあーって行ったの。」 「それで?」 「リハビリ、リハビリを五年間。 それだから商売もぱーね。 寿司屋...
でも、俺だけの力じゃないんで。
「どうして築地でパン屋さんやってるんですか?」 「逆に質問しますけど、築地つったらなにを連想しますか?」 「魚?」 「ですよね。 その、魚と思ってるイメージを変えようと思って。 他にパン屋さんってなかったんですよ。 だから新しいことを始めようと思ってはじめ...
叶わない夢はない。
「どんな人生を送られてきたんですか?」 「もうすごいよ。波瀾万丈。 色んな仕事してきましたからね。 自動車のチューンナップとかからね、 コンピューターのエンジニア、 広告マンに、興行師。 もうなんでもできますよ。」 「じゃあ、その中で学んだ人生の教訓を 一...
自慢の息子さんですね。
「息子さんですか?」 「そうそう。夏休みの間は毎日手伝ってるの。 バイクでね、中に品物を運びに行ったりするんですよ。」 「じゃあ自慢の息子さんですね。」 「そうだね。」 「じゃあここは代々ご家族で?」 「そうだね。先代から数えて三代目。 でも...
しつこかったの。笑
「わたしは嫁いできたの。」 「旦那さんとの出会いは?」 「中学の同級生と旦那の会社が一緒で、 私がちょこっとだけテレビに出る仕事をしてたら、 それを見た旦那がその同級生に会わせてって言って。 最初は別に普通の友達だったんだけど、 付き合うようになって...
大人の義務だもん、それは。
「父親として大変だったことはなんですか?」 「支えるんが大変だよね。食わすのがさ。 でも、そりゃあしょうがないよ。 大人の義務だもん、それは。 子供を産んで、育てることは義務なんだからさ。 今の人はほら、殺しとか色々あるじゃない。 いじめとかもさ。 その...
それだから、江戸は鰹節の文化なの。
「江戸時代になって、海運業が盛んになるでしょう? そうすると色んな食材が大阪に集まるから、 大阪には新鮮な荒節の鰹やら昆布やらが届いたのよ。 ところが江戸まで来るには、三ヶ月。 でも、今鰹節を作るのと同じその三ヶ月の間に、 黴びたり干したり、黴びたり干した...
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